【福岡県版】建設業の「決算変更届」の必要書類の作り方

建設業許可後、決算変更届を提出する必要があります。しかし、決算変更届を提出しないと行政庁から罰則を受ける可能性があります。

ここでは、福岡の行政書士が建設業の決算変更届の作り方について詳しく解説しています。

決算変更届の意義

「決算変更届」は、1年間の決算内容や工事内容を記載し、毎年の決算後に提出が必要な文書です。

「決算変更届」の工事経歴書の内容や業種別の完成工事高が、経営事項審査の対象になります。経営状況分析申請では「決算変更届」と同じ財務諸表で経営指標の分析がされ、評点が決まります。

決算変更届の提出時期

「決算変更届」は、建設業法上のルールで決算日から4ヵ月以内に提出が必要です。経営事項審査を受ける場合は「決算変更届」の必要書類を予め準備して、3ヵ月以内に提出できるようにしましょう。

決算変更届を提出しないとどうなるか？

建設業者が「決算変更届」を提出しないことは、建設業法違反です。ここでは「決算変更届」の提出を失念した場合にについて確認します。

建設業許可の更新や業種追加ができない

建設業許可の更新は、毎年の「決算変更届」が出されていないと行政庁は受け付けません。また、業種の追加も出来なくなります。

建設工事の証明ができない

「決算変更届」は、許可業種の建設工事の証明です。第三者が「決算変更届」を閲覧でき、取引の与信管理として機能してます。

法人の決算変更届の必要書類一覧

「決算変更届」は法人と個人で必要書類が異なります。また、必須書類と変更があったときのみ提出が必要な書類があります。ここでは、福岡県の法人の必要書類について確認します。

変更届出書

「決算変更届」の基本になる書類です。建設業者の情報や事業年度などを記載します。

工事経歴書

建設業許可の業種ごとの工事実績を記載します。前事業年度の完成工事や未完成工事の金額などを記載します。

直前3年の各事業年度における工事施工金額

建設業許可の業種ごとの元請工事と下請工事を区分して合計金額を記載します。元請工事は、公共工事と民間工事も区別します。

貸借対照表

決算書の貸借対照表を建設業様式に書き換えます。

建設業の勘定科目に書き換えることに注意が必要です。例えば、「売掛金」を「完成工事未収入金」に「買掛金」を「工事未払い金」に書き換えます。兼業の有無に注意が必要です。

損益計算書

決算書の損益計算書を建設業様式に書き換えます。勘定科目では「建設業の売上高」が「完成工事高」に「建設業の売上原価」が「完成工事原価」に変換します。兼業の有無に注意が必要です。

完成工事原価報告書

事業年度の完成工事の原価である「材料費」「労務費」「経費」「外注費」の内訳を記載します。

株主資本等変動計算書

貸借対照表の純資産が事業年度の変動を説明するための書類です。決算書をそのまま「決算変更届」の書類に流用できます。

注記表

「貸借対照表」「損益計算書」「株主資本等変動計算書」などを正確に読み取れるために補足事項を記載します。例えば、固定資産の減価償却方法や消費税の処理方法などを記載します。

事業報告書

事業年度の会社の事業状況をまとめた書類です。「会社の概況」「営業の概況」などを記載します。株式会社が提出します。

付属明細書

「完成工事未収入金」「貸付金」「有価証券」「出資金」「借入金」「保証債務」の相手や金額を記載する書類です。株式会社が提出します。

納税証明書

法人の場合は県税事務所から法人事業税の証明書を取得します。法人事業税の納税義務がない場合でも「納税額0円」と記載の証明書を提出します。

使用人数

建設業者の使用人数に変更があった場合に使用人数の書類を提出します。

建設業法施行令第3条に規定する使用人の一覧表

建設業法施行令第3条に規定する使用人に変更があった場合に提出します。

いわゆる「令3条使用人」のことで、営業所を複数置く場合に従たる営業所に配置することが必要です。「令3条使用人」は届け出なければ建設業法違反です。

定款

定款に変更があったときは「定款の写し」を提出します。福岡県では「定款の写し」には原本照明をすることが必要です。

健康保険等の加入状況

健康保険等の加入状況に変更があったときに提出します。

個人の決算変更届の必要書類一覧

個人が決算変更届を提出するときは次の書類を提出します。

「決算変更届」は建設業法で提出が決められています。「決算変更届」は決算日から4カ月以内に行政庁に提出することが必要です。提出が遅れたら罰則もあるため、提出期限は遵守しましょう。

経営事項審査を受ける場合は、早めの準備が必要です。税抜きで作ることに注意しましょう。

福岡県で建設業許可をリーズナブルに取るには

建設建設業許可を行政書士に依頼すると10万円以上かかります。建設業許可は手間も時間もかかる申請手続きだからです。

プラウト行政書士事務所は、決算変更届の行政書士手数料を「個人：2万2千円」「法人：3万3千円」と安く定めています。

建設業許可のお問い合わせは、以下からお願いします。